ウラPlay News  〜言いたい放題観劇雑記帳〜
このページはオイラの個人的な覚え書きであって某情報誌とは一切関係ありません。また芝居の感想についてはその日の体調や個人的感情によって著しく左右されております。間違っても劇評なんて高尚なモノを書いてるつもりは毛頭ございませんのでご了承下さい。

*ほぼ敬称略*


BackNumber
2002.02
2002.01
2001.12
2001.11
2001.10
2001.09
2001.08
2001.07
2001.06
2001.05
2001.04
2001.03
2001.02
2001.01
2000.12
2000.11
2000.10
2000.09
2000.08
2000.07
2000.06
2000.05

Elisabeth

もっと昔のヤツ
reviews

Date:2002.01.31.
▼猫のホテル「愛している。いや言わんでいい。」を観る。うーん、自分の中で想像していたのと少し違ったのでそういう意味ではちょっと物足りない気も……? もっと漫画家と原作者の葛藤が軸になるのかと思ったら、そこにたどり着くまでが長くて出会ってからが一瞬だった。期待したのと違うモノがでてきてしまったというだけで、つまらないというわけではないのだけれど……でも登場人物のダメさっぷりとかも、いつもよりマイルドな感じかな? キャンディ・キャンディのステアやアーチーみたいな格好をして出てきた瞬間はかなり笑ったけど。



Date:2002.01.30.
▼大人計画とびだせボーイズ「紀伊国屋プロレス」を観る。皆川・荒川・村杉の3人のファンにはいいけど、作品としてはどうか?  駅前劇場とかで観る分にはいいけど、紀伊国屋ホールのサイズにはいまひとつ物足りないような気も。まぁ旗揚げ(?)公演だし、こんなものなのかなぁ。オープニングとラストの失笑系のネタのほうが、本編より面白かった気もする。そう、この3人が組むのなら、フツーに笑わせるんじゃなくて思いっきりくだらないことやって失笑させるほうが面白いんじゃなかろうか。そういう意味ではクドカンの本がフツーに面白かったのだけど。でも人によってやっぱり松尾作品がいいとか岩松作品が良かったとか、評価は別れてるみたい。好みが別れるんだろうな。ただ総じて「映像が一番面白かった」という感想に落ち着いてるみたいだけど。



Date:2002.01.27.
▼昼、浅草花形歌舞伎を観る。全体的には 物足りない気もするけど若手公演なので広い心で観る。やっぱりベテランの層が薄いと貫禄に欠けるなぁ。演目もあんまり素人ウケするものでもなかったような気が……。ただ、正月気分で観るとそれなりに楽しいものだったかも。もっと早い時期に観ればよかったかな。なんて思ったりして。「矢の根」「野崎村」はやや退屈か。「船弁慶」はまぁまぁ。勘太郎くんの知盛はなかなかの迫力。ただ静御前のメイクはちょっと面白くて笑いそうになったけど……。獅童さんは儚い色男役よりも弁慶とか荒々しい役のほうが似合う。

▼夜、ヤルッツェ・ブラッキン「優曇華の花待ち得たる心地。」を観る。うーん……ある人が「ダメダメないのうえ歌舞伎みたい」という感想を漏らしていたが、確かにその通りだった。基本的には「妖怪版バトルロワイヤル」って感じで妖怪たちが殺し合っていくって内容なんだけど、オタク受けさせるには世界観に深みがないし、もうちょっとそれぞれのキャラクターに感情移入させないとストーリーの先が気にならないし。まぁどこまでが原作でどこまでが脚色なのかはわからないけれど……。湯澤くんとかももうちょっと遊ばせてあげたら面白い役になると思うんだけどなぁ。残念。ゲストのEHHEは面白かった。ちゃんと本編の台本からコネタ拾ったり、 カーテンコールでもうまく絡んだりして、なんか器用な若手芸人みたいになってた。ちょっと驚いた。



Date:2002.01.25.
▼アフロ13「クロマニヨンショック」を観る。開演5分前くらいに着いたのだけど、長蛇の列が外まで伸びているのには驚いた。受付の手際が悪かったせいみたいだけど、これで開演が25分も押したのはちょっといただけない。芝居はかなり人海戦術というか、大人数を舞台に上げることでそれなりにグローブ座の空間を埋めていた。小劇場の劇団がやるとなかなか埋められないんだけど、この辺は感心。ただ全体的にまだ役者の技量がグローブ座サイズではないような気も。中谷さとみ嬢はがんばっていたけれど……。かなり早稲田劇研な匂いのする演出で、はっきりと好き嫌いは別れる内容かも。全体的に、目指すところに技量が追いついてないというか、アラも目立つし難も多いのだけど、ただ、すごくひたむきな一生懸命さというか、役者たちのパワーは感じた。こういうのはキライになれないんだな。なんつーか応援してあげたくなる感じ。久しぶりに劇研もみにいこうかしらと思ったりして。



Date:2002.01.24.
▼絶対王様「女海賊悦子」を観る。数年ぶりくらいに観たけどずいぶん変わったなぁ。昔はもっとヘナチョコ系の馬鹿馬鹿しい芝居をやっていた劇団だったような気がするけど、なんだかしっかり「人間ドラマ」していたので驚いた。役者のレベルも(客演が多いとはいえ)上がった気がするし。まぁ一部噛んでる役者もいたけど。物語は、ある宇宙船の中の喫茶店を舞台にしたワンシチュエーションもの。モロモロの人間模様を描く前半から、後半は異星人からの攻撃でパニックもの(?)に転じて……、という感じ。伏線の張り方とか構成とかはちょっと物足りないところもあったりするのだけど、ずいぶんと完成度は上がってるような。役者さんは概ね良かったです。



Date:2002.01.23.
▼ラーメンズ「雀」を観る。ここ数作だとやっぱり「椿」があまりにも完成度高くて、私の中でそれには及ばなかったのだけど、まぁフツーに面白かった。今回は特に小林氏の細かい人物描写に感心。ディ×ニーランドネタとか、振られる男のネタとか、イッセー尾形や本間しげる並に「なりきり系」な演じ方するから、これはこれで一人芝居でも充分にレベル高いんじゃないかとすら思った。



Date:2002.01.22.
▼「彦馬がゆく」@PARCO劇場を観る。泣いた……。さすがに三谷代表作だけあって良くできてる。役者もみんなハマり役だし。他の舞台だったら「長いよ!」と文句を言いそうな3時間20分の上演時間が、この舞台に関してはまったく長くなかった。特に酒井美紀には泣かされたなぁ……竜馬との破局がわかるあたりから、つい感情移入しちゃって泣けて泣けて。つか、「竜馬がゆく」ファンとしては、あの竜馬のキャラ設定はちょっと哀しいものがあるんだけど。まぁ三谷さんのことだからあえてヒーロー像でない竜馬にしちゃったんだろうなぁ。そうと解ってはいても、「いやっ、私の中の竜馬はそんなイヤなヤツじゃないっ」と抵抗したくなるんだけどねぇ。

小日向文世の飄々とした彦馬像もいいんだけど、阿南健治演じる近藤勇の最期の笑顔も……ああ、思い出すだけで涙が。絶対そう来るだろうなぁと解ってはいてもじんと来ちゃうんだ。三谷作品の割に泣きの要素が多いような気がしたなぁ。もちろん、「君となら」「バッド・ニュース☆グッド・タイミング」みたいに次々と笑わせるタイプの芝居ではないけど、笑いの要素もちゃんと仕込んである。でもどっちかっつーと落ち着いた感じの笑い。大倉孝二も相変わらず舞台荒らしっぷり発揮してたけど、登場シーンが多くて設定上浮き沈みの激しい梶原善には敵わなかったか。しかしどの役者さんもハマリ役で、ひとりもムダがない感じ。気持ちよく笑えて気持ちよく泣ける、いい舞台でした。感動。



Date:2002.01.20.
▼駅前劇場でラブリーヨーヨーの「リユニオン」を観る。ある年の大晦日、高校受験に失敗して以来引きこもっている男の部屋に、中学時代につるんでいた仲間が同窓会という名目で集まって……という話。今までになく、微妙に社会派なテーマだったような。まぁ、引きこもりを題材にしてる割には解決があっさりしていて物足りなくもあるのだけど、従来通りワンシチュエーションのかるいコメディだと思えばそこそこ良くまとまってはいる。中学時代にXとか流行っていた世代としてはなんとも懐かしい気分も共有できたし。まぁそれより就職して一時舞台から離れていた田中聡元が今作から復帰したのが嬉しい(そういえば聡元がでなくなってからラブヨーから離れていたことに気付いた)。峰くんも今回初めて観たけど結構キャラが強くて面白いし。今後が楽しみ。



Date:2002.01.19.
▼新宿コマ劇場松平健座長公演「不死鳥は波濤のごとく」を観る。スミからスミまで、なんともB級感あふれる商業演劇。ゲネ以外ではじめてコマ劇場に行ったのだけど、いやー、劇場の立地も客層も、銀座に比べるとランクが落ちる感じがたまらない。休憩時間にロビーに出れば、そこにあるのは「マツケンサンバ」のCDだったり、松平健特製クッキー・その名も「陽だまりロンド」だったり。ビバ商業演劇! もちろんおいらは劇場限定発売の「マツケンサンバ」を入手しました。しかしコレ、受験生の間で人気だというのは本当なのか……?

肝心の舞台も、もちろんB級感たっぷり。和装の女性陣が舞い踊る宝塚レビュー風なオープニングはさすが植田先生脚本。しかし振付が微妙にバラけているので、この時点でかなりのB級感が漂っている。そして5分後、待ってましたの平知盛=マツケン様登場! 一差舞ったかと思いきや、何やら不穏なBGMと共に切った張ったの立ち回りへ、いつのまにか海の上にいた知盛は大きな碇を頭上に掲げて……でも義経千本桜のように碇を巻き付けて海に落ちたりせず、重量上げ状態でそのまま暗転。まぁ、そんなこんななシーンが展開するのだけど、この間ほとんどマツケンはセリフ無し。約20分に渡るこの脈絡のないシーンに「?????」と思っていると、暗転ののちに布団の上で目覚めた上様が一言。
「夢か……」
思わず心の中の三村が「夢かよ!」とツッコむのも無理はない、だっていくら商業演劇の上演時間が3時間あるからって、1割以上もストーリーにはほぼ不要な悪夢シーンに費やすとは……恐るべしマツケンワールド! あとはもうほとんど寝ていたので覚えてないのだけど(前日朝まで飲んでいて3時間しか寝てなかったのだ)、全体的にダンスの振付が揃ってなかったり、アクロバティックなアクションも中途半端だったりと、ステージ上に漂う「なんとなくやる気のない感じ」がB級感に拍車をかけている。もちろん客席も前のめり感が薄く、私を初めとして眠い空気が漂っていたりするのだけど。ラストのチープなフライングも結構失笑モノ。一気に吹き出した黄泉の国のドライアイス攻撃に、最前列のお客さんが一気に顔の前で手をバタつかせたのも笑った。いやー、やっぱりマツケン芝居を見るなら明治座に行ってマツケンサンバを観た方がいいなぁと心の底から思ったのでした。

ちなみに「マツケンサンバ」は断然「マツケンサンバ2」のほうがスゴイです。脳天気度高いです。



Date:2002.01.16.
▼歌舞伎座の一幕見席で「人情話文七元結」観る。平日なので幕見もせいぜい7割くらいの入り。おかげで開演10分前に駆け込んでも前列の中央の席をゲットできた。内容は落語を原作としてるだけあって、かなりご都合主義な人情話。でも、そんな話に一瞬ほろりと来たりハッピーエンドに喜んだりする自分に気づいて「……丸くなったなぁ、私も」などと思わずにはいられなかった。たはー。女郎屋の女将の玉三郎さんはさすがの貫禄。ゆえに一緒にいる芝のぶちゃんの初々しい可愛らしさが余計に引き立つんだなー、これが。コミカルな染五郎さんの演技も可笑しい。吉右衛門さんも笑わせてくれたり泣かせてくれたりと、なかなかハマり役でした。でもコレ、勘九郎さんとかでも面白いだろうなぁ。



Date:2002.01.15.
▼シアターコクーン特設小劇場「THEATER PUPA」にてゴドーを待ちながら」初日を観劇。おそらく通常はコクーンの舞台になっているエリアに作った劇場。ステージをはさんで向かい合うようになっている客席は、グリークスの時の客席をそのまま縮小した感じ。キャパは約240〜260といったところかな? いす席がざっくり200強、あとは桟敷席。サモアリナンズの小松さんも出ることだし、と期待して観に行ったにもかかわらず、体調が絶不調でとても起きてはいられなかった。肝心の緒形拳&串田和美のシーンですっかり寝こけ、朝比奈尚行&小松和重のシーンだけかろうじて起きていた感じ(好きだからというより、後者が出ているシーンのほうがセリフの声が大きいとか動きがあるとか、そんな理由なんだけど)かろうじて観ていた小松さんの壮絶な早口の長セリフには真剣に驚いた。いつもサモアリでアドリブだかなんだかわかんないような芝居しているヒトと同一人物とは思えないんだもんなぁ。まぁ、去年はKERA MAPとかニッキーズパビリオンとかあったんで、「意外に巧い役者」ってことにはみんなそろそろ気づいているころなんじゃないかとは思うんだけど。



Date:2002.01.12.
▼新橋演舞場で「嵐が丘」を見る。演出:岩松了のクレジットはどこへやら、すべてがすっかり演舞場スタイルに染まっているので、そりゃもうツッコミどころ満載。長ーい暗転の間にセットの転換するあたりはモロに演舞場演劇。演技のトーンも、岩松演出特有のイヤらしさが薄く、なんだかとっても解りやすい雰囲気に。キャシーとヒースのやりとりも、もっと圧倒されるような激しさを期待して いたけれど、さすがに演舞場の広さではムリがあったか。なんだか感情が拡散してしまってる気がした。狭い劇場で観ればもっと迫力があったかもしれないけれど……。しかし、物語のほぼ9割まで新劇風味に展開していた舞台が、キャサリンの死と同時に突然、抽象的な精神世界へ。思わず目が点。ドライアイスの海の上で黒マントを来た大勢の人々が「ヒースクリーフー……」と囁き声で言い始め た日には、グローブ座の「子供のためのシェイクスピア」が始まったんじゃないかと一瞬本気で考えた。しかも花道のせりでふたりが消えていくので、「2階席・3階席のヒトはラストシーンがまったく見えない」という恐ろしい結果になってしまっていた。私はかろうじて3階席の最前列だったので見えたけれど、別に花道じゃなくステージで下がってもいいんじゃないかなぁと思わずには いられなかったりして。提灯にわざわざ穴をあけてネタにする演出もどうかなぁ。もう提灯はなきものとして演出すればいいのに、と思ったのは私だけではないはず……

▼夜、世界一団「地球人大襲来」を観る。この劇団は初見。ストーリーと設定は公式サイトから引用するとこんな感じ→『85個の大陸と3500種もの宇宙人が住む惑星エンドで起こる「最後の一日」★地球人の一斉攻撃まで残り20分20秒★彼ら宇宙人が地球人と違う事といえば、瞬間移動出来たり、本体が腕だったり、精神のみだったり、電子ガールだったり、鳥や植物が進化した生物だったり することぐらいだ。★そんな宇宙人たちのいくつものエピソードが重なり合い、すれ違い、全く出会わなかったりもしながら展開していく、にぎやかすぎる多重構造ストーリー!』

……パワーマイムっぽい演技スタイルがまず惑星ピスタチオを彷彿とさせるし、物語も地球人の一斉攻撃という設定をのぞけば、ある意味、惑星ピスタチオの「KNIFE」や「WORLD」と似た世界観が気になる。カツゼツが悪くセリフが聞き取りづらいのも似てるけれど、役者の身体能力には明らかに差がある。圧倒的に惑ピスのほうがアクションシーンのキレはよかった。登場人物の多いシーンもゴチャゴチャして見づらいので、もうちょっと役者の動きを整理させたほうがいいような気がする。

ピスタチオはアニメや映画なんかでありがちなシチュエーションをパワーマイムで表現することで、ある程度その場面の映像を観客の頭に思い描かせることに成功していたとは思うのだけど、そういう表現を世界一団が狙っているとしたらまだまだ成功しているとは言えない気がする。役者がやってる動作が何を表現しているのか、残念ながらさっぱりわからないのだ。パワーマイムみたいにセリフで説明してくれないし、マイムの表現力ももっと鍛えないとキビシイ気がする。それから、サランラップやごみ袋?を使用した小道具や舞台美術もなんだか安っぽくて、これがロリータ男爵なんかのチープな世界観ならまだしも、照明や音響のクオリティの高さや熱く真剣に演技をしている人々との間にずいぶんとギャップがあるような。

……どうしても惑星ピスタチオと比べてしまうけれど、彼らのオリジナルな魅力というのが今回の作品を見た限りではいまひとつわからなかったのだ。パワーマイム演劇というのをひとつのジャンルとして考えれば、これはこれでもちろん好きなヒトはいると思うけれど。でも一時ピスタチオの大ファンだった私としては、いささかキビシイ目で見ざるを得ないのだな。



Date:2002.01.11.
▼新国立劇場演劇「かもめ」を観る。……眠い。年末年始の休みボケのせいですっかり疲れてしまった週の締めだっただけに、チェーホフなんか観た日にゃ、起きていられるほうが不思議。半分くらいしか記憶が無いんだな、これが……。なんか益岡徹×三田和代の絡みがビミョーにエロ、とか、その程度の記憶しかない。まぁ演出的には奇をてらうでもなく、地味すぎもせず、という感じで印象としては悪くなかったのだけど。なんだかチェーホフを面白いと思えたためしがないんだよなぁ……私の理解力が足りないのか? チェーホフよりはシェイクスピア、能よりは歌舞伎、青年団よりは新感線。とりあえずわかりやすい話のほうが好きだなぁ、単純だから。



Date:2002.01.10.
▼青年団「冒険王」を見に行く。イスタンブールの貧乏旅行人が集う宿。一部屋まるごと日本人という設定。ところどころに社会的な問題や個人的なドラマを織り交ぜながら、基本的には旅行客がだらだらしている1時間半。出ていく人もいればやってくる人もいて、それぞれにそれぞれの思想が信念がかいま見える。まぁ日本人論な内容でもあるんだけど、そういうことよりも「あぁ実際こういう雰囲気なんだろうなぁ」っていう深夜特急な世界観が楽しめる。なにが一番気になったって、部屋の中央のテーブル。誰かが持ってきた雑誌や本がそのまま置いてあるっていう感じなんだけど。「活字の多い本がいいんだよ、長く読めるから」みたいなセリフがあって、なるほどなーなんて思ったりして。みんな思い思いにそれらの雑誌や本を読んでて、「この人たち日本にいたらこういう本読まないんだろうけど、活字や情報に飢えてるのかなぁ」って思わせるような雰囲気がなんとも言えず印象的。私もああいう状況になったら、興味ないジャンルの本でもむさぼるように読んじゃうんだろうなぁ、なんて思った。



Date:2002.01.09.
▼あざみ野の四季稽古場へ。「コンタクト」の通し稽古の取材。しかし本番まで2ヶ月近くもあるのに、もう通してできるのか……さすが四季……小劇場とはわけがちがう。セリフは多少あるものの、歌はまったくないし音も生オケじゃなくテープなので、ミュージカルというよりは、もう単純にダンス公演として見た方がいいような気がする。そういう意味では、こぢんまりとよく出来た作品だと思う。ただ舞台がガンガン転換して感情たっぷりに歌を聴かせるようなミュージカルが好きな人にはあまりお勧めはしないけど、バレエやダンスが好きな人ならミュージカル嫌いでも充分楽しめるような気はするなぁ。ストーリーはそれぞれややシニカルだったりちょっとほろ苦かったりするけれど、基本的にはちょっとユーモラスな感じ。1幕の貴族と愛人と召使いのシーンはコスプレ系エロティシズム。ブランコに乗りながらセックスを連想させる振付。2幕のレストランのシーンはコミカル&ビター。ウエイターや客のカップルたちが繰り広げるコミカルな大騒動が観てて楽しい。でもバレエを基調にした雰囲気の振付なので、「……ウエイターの役は西島千博で観てみたいなぁ……」とか思ってしまう(ォィ)。3幕の広告マンと黄色いドレスの女のシーンは、スタイリッシュ&クール。ここはスウィングジャズにのせて男女が絡む振付が多い。リフトとかが多いから、フィギュアスケートとかアイスダンスとか好きな人にもいいかも? ただまだそのリフトが重たい感じなので、本番ではちゃんと重力を感じないような見事なリフトを観てみたいなぁ。



Date:2002.01.07.
▼シアタートラムにてreset-Nの「Visions of Tokyo」観劇。このユニットを観るのは久しぶり。私が観てた頃は神経症の女とそれに振り回される男の一人称芝居、っていう印象があったのだが(それはそれでごく主観的に好きだったりもしたのだけど)。今回はめずらしく男4人芝居というので見に行く気になった。舞台は東京のどこかの建物のどこか。プルトニウムを違法に保管している男と、それを見張るためにいる男、そこにたまたま入り込んでしまったふたりの男……といった設定。後者のふたりはひとりで良かったんじゃないかなぁ。三人芝居で良かった気がする。あと、四人芝居とはいえそれぞれががっちり絡みあうワケでなく、AとBの関係、BとCの関係、CとDの関係といったように、結局印象に残るのはふたりずつの関係性でしかないあたりに物足りなさを感じてしまう(まぁ一部絡むシーンもあるにはあったけど)。あの状況ならもっとドラマティックで“演劇的”な話が作れるんじゃないかなぁ、という不満もある。でも、鶴牧万里氏が演じた役だったかな? そのプルトニウムのそばでゆっくりと死んでいく時に、「富士の樹海みたいな、中央線みたいな、×××団地みたいな場所じゃなくて、もっときれいで特別な場所を探してた」みたいなセリフ(うろ覚えなので定かではないけどだいたいそんな内容)を言うのだけど、この瞬間は個人的にかなりぐっと来た。なんかその気持ちに一瞬全共感してしまったんだよなぁ。なんというか、吉野朔実の「カプートの別荘へおいで」とか天童荒太の「孤独の歌声」を読んだ時と似たような気持ち。「孤独」って感情を、マイナスでもプラスでもなく、ただそこにあるものとして冷静に見つめる視線。なんて言っちゃうとすごく陳腐なんだけど、溺れることなく孤独って感情をさらりと描かれると、無条件に共感してしまうんだな。そんなわけで、作品としてはいろいろ物足りない点も多いのだけど、このセリフだけでもう帳消しにしてしまおうと思ったのでした。



Date:2002.01.06.
▼帝国劇場のジャニーズ出演ミュージカル、ショー・劇「SHOCK」(すごいタイトルだなォィ)を見てきました。しかし今年は一週間で宝塚・四季・東宝とミュージカル御三家をいきなり制覇か! まったくどうなってるんだ自分。

初演は見てないのでこれが初SHOCK。いやー………………すごいわ。いろんな意味で。堂本光一座長のカンパニーがブロードウェイに進出して大成功を納めるという設定もかなりツッコミどころなんだけれども、ストーリーなんかもう破綻しまくりで、ここまで行くとツッコミすら忘れる。しかしショーとしての演出はかなり徹底していて、3時間半ほとんど飽きずに観ていられる。なにせセリというセリから回り盆、大階段まで「帝国劇場の使える機構は全て使いました!」って感じだし。歌あり踊りありどころか、イリュージョンあり、衣装の早替りあり、フライングあり、立ち回りあり、結構危険なスタントあり……と、かなり盛りだくさんな内容。劇中劇にもウエストサイド物語風味やSTOMP風味やハムレットや新撰組や歌舞伎の獅子のヅラ(長いもみあげ部分をつかんで振り回すアレ)があったりして、意外に(といったら失礼だが)見応えがあったりしたのでした。

フライングシーンなんか、普通の舞台では舞台上だけでしかやらないけど、これはもはやフライングつーより宙乗り。主演の堂本光一くん、客席上空でぶんぶん飛んでるし。舞台下手から客席2階上手側まで渡されたワイヤーで2階席まで飛んで来ちゃうからそりゃもう客席も大喜び。しかもワイヤー吊りじゃなく2枚の布を体に巻き付けて飛ぶようなサーカスじみたワザも使ってるし。今井翼くんもあの難しい2点吊りフライングでぐるぐる回ってるし。これはもう単純にスゴイなぁと思いました。他のアクションシーンやイリュージョンも含めて、あれ、一朝一夕の稽古で出来るモノじゃないと思うもの。

あとこれは多分スタントマンの吹き替えなんじゃないかと思うけど、舞台の額縁よりも高い位置のイントレからオーケストラピット内に向かってまっさかさまに落ちるシーンが2回くらいあって、これには驚いた。2階席から観ていたので、オケピ内でマット位置を動かして調節する人たちがスタンバってるのは見えたのだけど、それにしてもちょっとでもズレたら舞台か客席に激突だろうに……コワイコワイ。大劇場であんな危険なことやってんの初めて見ました。

それにしても光一くんの体力には感服。あれだけテレビのレギュラーやっててこれだけの舞台を2ヶ月間つとめるとはね。ジャニーズアイドルの底力を見ました。今井くんはやや初々しい感じだったけど、脇役の秋山純くんが結構良かった。顔が濃いと劇中何度かネタにされていたけれど、2階席からだとちょうどいい感じなんだな。ジャニーズで大成できなかったらミュージカル界へおいで、アンサンブルならすぐにでも活躍できるよ! などと心の中で思ってしまったり。

脇を固めるのが宝塚の樹里咲穂さんと今拓哉さん(私の中ではきっと永遠にエルマー)なんだけど、いやー樹里さん素敵! 姉さん役だけじゃなく男役姿も披露したり、終盤ではソロナンバー熱唱したりと、なかなか魅せてくれました。今さんも女装したり船乗りになったりタキシード着たりとコスプレしまくりで大活躍だったのだけど、実は光一くん一座の失脚を狙う悪霊だったという謎の設定で(ここもかなりツッコミどころ)、途中で悪霊となってウヒャヒャウヒャヒャとものすごい笑い声を上げるものだから、「……そう熱くなるなエルマー……」と心の中で呟かずにはいられないのでした。



Date:2002.01.05.
▼東京に戻る道中、京都に途中下車。京都劇場で四季「オペラ座の怪人」観てきました。たしかに駅ビルの中にあるので改札から近い。でも劇場に入ってから客席が3階・4階部分にあったりして結構歩くので、京都駅には開演10分前には着いていた方が良いでしょう。客席数は1000弱なのでけっこうちんまりした感じ。ただ2階席位置が結構高く、最前列でも舞台額縁の上の高さにあたるので、結構見下ろす感じ。2階のS席・A席だと結構割高な感じがするかも。最後列でも1階席のほうがいいような気が……。

さて2階席最前列から本編鑑賞。私は静岡バージョンでしか観てないので、シャンデリアがちゃんと客席の上に吊られたり、1幕終盤でラブラブなラウルとクリスティーヌを見つめるファントムが舞台額縁の銅像の上に乗っていたりと、たぶんこっちがオリジナルに近いんだろうなぁなんて思ったりした。音楽はやっぱり生オケじゃなくテープのようだったけれど、静岡の音響の悪さに比べたらずいぶんマシ。まぁこれは席位置によって違うんだろうけど。すくなくともテープのスイッチ音が聞こえなかっただけでも落ち着いて観てられたな。

この日のキャストはファントム=高井治、クリスティーヌ=村田恵理子、ラウル=柳瀬大輔、といったところ。しかし隣の席の人のパンフレットを盗み見て気付いたのだけど、石丸王子がラウル役にクレジットされてるじゃない! まぁ三番手だからそんなに出演回数は多くないんだろうし、異国の丘が終わってからなんだろうけど。うそー、いつ出るのか教えてよぉぉ。石丸ラウル観たい、観たぁーーーいーーーッッ。くそー、こういうときにキャストが解らない四季のシステムが憎い。

それにしてもファントム、歌声はいいんだけど身長がクリスティーヌとあまり変わらないのが、イメージとちょっと違うというか……(私の頭の中ではロングランキャストの山口祐一郎ファントムと石丸幹二ラウルがキャスティングされてるもので)。ラウルのほうが身長高いんだもんなー。いいんだけど。あと、ラストで花嫁のベールをファントムが抱きしめるところが好きだったんだけど、この日はそれが無かったような……私が見逃したのか? うーん。おかげで感動が半減。残念。

マスカレードのシーンもステージ幅が狭いせいか、舞台上の階段のしめる割合がかなり高いような。静岡の時は上手半分くらいしか階段幅がなかった気がするけれど。このシーンになると思うのだけど、「宝塚歌劇バージョンのオペラ座の怪人が見たい!」と。宝塚の大階段をめいっぱい使って、マネキン人形じゃなく全部生身の人間で、人海戦術でボリューム感たっぷりの仮面舞踏会が見たいなーーーなどと一瞬妄想にふけってしまうのでした。



Date:2002.01.02.
▼今年の観劇初めは実家から30分の宝塚大劇場。当日券が結構あったようなので、ふらりと出かけて月組の「ガイズ&ドールズ」を観てきました。もともとブロードウエイ・ミュージカルのようだけど、宝塚の初演では剣幸、大地真央、黒木瞳といった顔ぶれで上演した模様。これはこれで今みると豪華だなぁ。さて内容はギャンブラーと修道女のラブコメディといったところなんだけど、トップの紫吹淳(髪型がかなり少年マガジンのヤンキー漫画風味)が演じるスカイとサラ(映美くらら)コンビよりも、ネイサン(大和悠河)&アデレイド(霧矢大夢)のカップルのほうがキャラクター的に圧倒的に面白いので、「トップ至上主義」の宝塚作品としてはどうかなぁという気もしないでもない。まぁかなりご都合主義な強引な展開ではあるものの、それなりに楽しめる作品ではありました。

ちなみに兄夫婦と母親と私の4人で見に行ったのだけど、最初は「えー、俺は観なくていいよ……」などと言っていていたもののノリ気な義姉に連れられてイヤイヤ同行していた兄が、なぜか劇場についたあたりから少しずつヤル気を見せ始め、終演後には一番ゴキゲンだったのが妙におかしかったです。帰り際に♪ネイサンネーイサーン♪などと歌っていたり「また観たい」なんて言ったりするあたりがまた……。