ウラPlay News  〜言いたい放題観劇雑記帳〜
このページはオイラの個人的な覚え書きであって某情報誌とは一切関係ありません。また芝居の感想についてはその日の体調や個人的感情によって著しく左右されております。間違っても劇評なんて高尚なモノを書いてるつもりは毛頭ございませんのでご了承下さい。

*ほぼ敬称略*


BackNumber
2002.07
2002.06
2002.05
2002.04
2002.03
2002.02
2002.01
2001.12
2001.11
2001.10
2001.09
2001.08
2001.07
2001.06
2001.05
2001.04
2001.03
2001.02
2001.01
2000.12
2000.11
2000.10
2000.09
2000.08
2000.07
2000.06
2000.05

Elisabeth

もっと昔のヤツ
reviews

Date:2002.05.31.
▼「欲望という名の電車」@シアターコクーン。とりあえず一言。

堤スタン素敵……(感涙)。

チケット代もう少し安ければリピートしてたんだけどなぁ。心の中で思わず「スタンリーの出番を増やせ……」と呟いたりして。ただ、もうちょっとワイルドでもいいかなぁという気も。「野獣郎見参」のときも思ったけれど、どうも堤さんは消しても消しても品が残ってしまう気がする。ラスト、ブランチをベッドに連れ込むシーンも、なんか優しくみえちゃって違和感。あれだけイっちゃった目をした狂った女に対して男は欲情できるものなんだろうか? いっそ、征服欲だけで荒々しくベッドに放り投げて、ブランチをモノみたいに扱ってくれればあのシーンも納得できたんだけど。うーん。

大竹さんも、最初は「ブランチじゃなくて“大竹しのぶ”に見える……」と思いながら観ていたのですが、終盤の狂いっぷりはさすが。大竹でもなくブランチでもなく、ひとりの狂人がそこにいるという感じでした。最後、連れて行かれる時の目が穴みたいでホントにヤバくて、少しギョッとしました。それにしても、「今回は無い」とわかっていながら、どーしてもラストはブランチが搬入口から渋谷の雑踏に消えていくんじゃないかという妄想にとらわれました。ある意味、蜷川マジック。

千秋楽ということでカーテンコールでは舞台に蜷川さんも登場。スタッフが仕込んでいたのか、青い銀テープが天井からばさっと落ちてきて、キャスト一同びっくりした顔をしてました。堤さん、一瞬素に戻って驚いていた表情が印象的)

既に観たお友達に「六平ミッチのヅラが絶対に気になる!」と脅されていたので、ミッチが出てくるたびに髪の毛に目が行ってしまいました……とほほ……。



Date:2002.05.29.
▼「ピッチフォーク・ディズニー」@シアタートラム。まず最初に舞台美術にちょっと感心。トラムの天井の高さを思いっきりつかいつつ、左右には狭く閉塞感も出した部屋。なかなかいいかも。音響やセリフが生理的な不快感を静かにさかなでるような演出も、まぁ好き嫌いは別れるだろうけど悪くないと思う。ただふたりきりでひっそりと暮らす双子……というと、その設定だけでどうしても私の頭の中には吉野朔実の「ジュリエットの卵」が出てきてしまうので、近親相姦的なエロスがもっとふたりにあるといいのに、と思ってしまうんだなぁ。そう考えると、ちょっと宝生舞ではイメージが違ってしまう。いや、決して演技自体は悪くないんだけど。長ぜりふもこなしてたし。でも遠山景織子とかもうちょっと透明感のある女優さんだったらなーなどと思ってしまったり。宝生舞はどうもセリフ回しがベタついてしまうというか。まぁこの辺は好みの問題なんだろうなぁとは思うけど。萩原聖人はイイ。あの壮絶な長台詞、よく覚えたもんだと思う。「CURE」や「カオス」での演技を観てるので、まぁこの人ならこのくらいはやってくれるだろうとは思っていたけど、期待通り。山本耕史は、正直「挑発的な美しい青年」ってどうよ……と思っていたけれど、意外と良かった。でもまぁ、もっと影や凄みや邪気があったほうがいいかなとは思うのだけど。あと、吉田メタルは……終始マスクをつけてうなってるだけなので、まぁ他の誰でも良かった気もするけれど。まぁ、いいか……。まぁ、いずれにせよ他のキャストでの上演も観てみたい気がする。



Date:2002.05.27.
▼KOKAMI@Network「幽霊はここにいる」@紀伊国屋サザンシアター。オープニングのCGで振ってきた傘が舞台と一体化するあたりの演出は「おぉ」と思ったけど、それ以外は特に目新しさもなく。「あぁ80年代な演出だなぁ」という印象。50年代の戯曲を80年代な演出でやるって……どうなんだろう……。いっそノスタルジックな域にまで達してくれればそれはそれで観ていられるのかもしれないけど……もごもご。主人公がなんで幽霊をつれてあるいていたかというのが解るクライマックスのところで「戦友」という言葉が出てくるのだけど、ここで一気に時代設定がブレてしまうのもいただけない。当日配布の「ごあいさつ」によると「戦友」は別に実際の戦争でなくてもいい……というような解釈で演出したようなことが書いてあるけれど……うーん、どうかなぁ。なんかそのへんの解釈も腑に落ちないし……。まぁ演出によってはいくらでも面白くできる脚本なんだろうなとは思うけど……もごもご……。



Date:2002.05.25.
▼夜、ポツドール「熱帯ビデオ」@駅前劇場。暴力とセックスを禁じ手にした「身体検査」第二部と言う感じ(他の回では絡みがあったようだけど)。で、今回はセミドキュメントではなく完全ドキュメントということで。冒頭は加藤直美@ポツドールの一人芝居。部屋の中でオナニーしてるところを、モニターで客席に見せている。そんなシーンが10分程度あってから、幕があいて全員登場し、その日ごとにテーマを決めてドキュメンタリーを作るという主旨の舞台であることが発表される。この日は「差別」をテーマにしていたけれど、でもまぁ本当にエグい差別は出てこないので、結局容姿批判に落ち着いて。「男性陣の中で誰が一番ブサイクか」ということである一人の男性が徹底的にイジメ抜かれ、泣き崩れたところで次は「誰が女性陣の中で一番ブスか」というテーマに。まずは容姿でブスNo.1が決定され泣くまでいじめられる。そして次は性格ブスNo.1がいじめられて、で、しかも「容姿ブス」と「性格ブス」は一見親友に見えるけど片方がもう一方を引き立て役だと思ってるということが暴露されて……。

……スミマセン書いててホントにブルーになりました。ブスって単語ひとつ書くたびに心が痛みます。容姿コンプレックスを抱いていた時期がある人間にとっては、かなり痛い回でしたな。しかも終盤は「女の友情の真実」みたいな展開になってきて、ちょっと観ていてツラかったです。ただ若い女性の友情ってのがテーマの舞台なら、これ以上リアルなものは未だかつて観たことがないし、多分この先もこれ以上のモノは出てこないだろうなぁと思いますが。

しかしセミドキュメントという手法も、「身体検査」でやることはやりつくしてしまった感もあり……役者たちもある意味慣れてきてしまっているというか、なんかお互いに傷つけあっても心の底にはちゃんと連帯感があるというのが見えてしまって。というのは、リストカット癖があるという女の子に対して途中で追いつめ方が甘くなって、みんなが「頼むから、もう切るなよ」という気持ちになっているのも見えてしまったんだな。あわてて「いや、そういう舞台じゃないから」とまた追いつめモードに入ってはいたけれど、「多分終演後の舞台裏ではお互いにちゃんとフォローしあって、結束をより強めたりしてるんだろうなぁ」なんて思ってしまった。そういう意味では自己啓発や宗教のセミナーにおける構造と同じかも。追いつめるだけ追いつめて自我が崩壊したところで、「大丈夫、あなたは一人じゃない、ちゃんとここに居場所があるよ」といってあげて、存在意義を認めてあげる……。そりゃぁどんなに辛くても辞められないよなぁ……なんて思ったりして。「身体検査」の時はもう本当になんでこの人たちこんなことやってるんだろうというのが理解不能で、だからこそ問題作になった部分もあるのだけど。今回はそういう意味では「彼らが舞台に立ってる意味」はわかりやすいくらいで、このまま同じスタイルで舞台を続けるのはいかがなもんだろうなぁと思ったり思わなかったりしました。



Date:2002.05.24.
▼「ワーニャおじさん」@新国立劇場小劇場。どうも新国立劇場に来ると寝てしまう気がする。つか、チェーホフはホント苦手だということを再認識した。まぁ今週は平日毎日観劇だから疲れもあったけど……たはは。演出も特に変わったところはなく、手堅い感じ。ただちょっと印象に残ったのはこんなセリフ。「女と男が親友になる順序は決まっている。まずはじめが友人、それから恋人、そして最後にやっと親友になる」(←ややうろ覚えだが)。なるほど! 確かに! とか思ったりして。



Date:2002.05.23.
▼パパイヤ鈴木×西島千博スーパーダンスバトル2@アートスフィア。去年のあまりにあんまりなスカスカな構成に比べたらずいぶんマシにはなっていた。パパイヤ鈴木氏もちゃんと踊っていたし。バックダンサーも寄せ集めだった去年にくらべると、Bugs Under Grooveというユニットなのでまとまりもいいし。でもやっぱり終盤、いよいよクライマックスってな感じに盛り上がってきたところで「現在着替中」なんて垂れ幕を出して、ステージを数分カラにするっていうのはいかがなもんだろう。もうちょっと他に構成のしようがあるだろうに……。普段舞台を観ないOLさんたちに向けて作ってるようなのはわかるんだけど、それって西島氏のファンにとってはどうなんだろう。バレエとかで目が肥えてる人には、やっぱ物足りないんじゃないのかなぁ。まぁ、かっこいいから充分目の保養にはなったけど。

ところでこのバックダンサーのBugs Under Grooveという人々は20代後半くらいの男性振付家&ダンサーのユニットで、今年の春に結成したのだとか。なんつーか、印象としては「踊りに特化した若いコンボイショウ」という感じ。まぁダンスはかなり踊れるので、いい演出家がついてちゃんとしたショーの構成・演出をしてくれるのなら、そこそこ人気がでるだろうなぁと思った。



Date:2002.05.22.
▼大人計画「春子ブックセンター」@本多劇場。あぁもう笑った笑った。「今日も客席には珍しいキノコがいっぱいよ〜」とか、「甘栗むいちゃいましたって中国人がむいてるって知ってた?」とかマックスコーヒーとかフジロックとかエゾロックとか、どうでもいいところにいちいち笑っちゃったよ。松尾作品のディープさを求めた人にはあまり好評ではないようだけど、個人的には面白かったと思う。時間も場所も飛ばさずに、同じ場所の一幕物で2時間中だるみさせずに笑わせ続けるのって結構大変だと思うんだけど、きっちり笑わせてくれたし。なんといっても宮藤さんの「お笑い」に対する愛情が感じられた。三谷幸喜さんも「バッドニュース・グッドタイミング」の時にあちこちのインタビューで「笑いだけで感動の無い作品は評価が低くなりがち」と言って、そんな状況に不満を抱いているような発言をしていたけど。「春子ブックセンター」も多分そういう目にあうんだろうなぁなどと思ってしまったりして。松尾さんと宮藤さんはそもそも作風が違うのだからして、「大人計画の本公演なんだから云々」という批判はまとはずれな気がする。まぁ、そう言いたくなる人の気持ちもわからんではないけど。それにしても、今回は今までにないほど宮崎吐夢さんが輝いていたなぁ。



Date:2002.05.21.
▼「ストーンズ・イン・ヒズ・ポケッツ」@東京グローブ座。まぁ稽古も見てるし台本も読んでいたのでだいたい想像はついていたけど、想像通りの仕上がり。市村さんはどんな役をやっても市村さんだ。勝村さんは役によって顔が違う時があるので驚いたけど。台本読んでるから「どの役がどういう設定で誰とどういう関係」というのは解っていたけれど、一度舞台を観ただけで全部把握できるのかはちょっと疑問。台本読むときも行きつ戻りつしてキャスト表確認しながら読んだからなぁ……。あとアイルランド訛りの表現とかそのへんは、やっぱり現地の英語上演には敵わないんだろうなぁと思ったり思わなかったり。まぁ、それぞれの役者が好きな人にはいろんな表情が楽しめるから悪くはない芝居だとは思うけど。



Date:2002.05.20.
▼双数姉妹「NAKEDi」@THEATER TOPS。まぁつまらなくはないのだけど……。なんでテーマが安保なのかの意味がわからない。安保を知らない世代から安保を描くにせよ、あまりに踏み込み方が浅すぎるのでは? まぁ、役者さんがそれなりに巧いので観てはいられるのだけど。「コサック」とかやってた頃のような才気が脚本に感じられないんだよなぁ……。



Date:2002.05.19.
▼RUPプロデュース「スサノオ」@赤坂ACTシアター。2日目ではあるけれど、意外に(というのもアレだが)よく仕上がっていた。ここんとこ新感線公演は初日の出来が今ひとつなことが多かったのであんまり期待してなかったのだけど……良く仕上がっていて一安心。まぁ初演はずいぶんと昔の作品なので、「今時黒革に鋲の衣装ってどうなのよ」とか思ったり思わなかったりもするのだけど。いのうえ歌舞伎の最近の傾向だと、前半で物語の設定や登場人物の関係性の説明をして、後半は一気に展開する感じなんだけど。「スサノオ」は前半が割とスピーディな変わりに後半がやや説明的になってしまった印象が……。それでも2時間強できっちり終わってくれるのは昔の作品ならではか……。もう最近3時間超えるのが当たり前だし。あぁ「アテルイ」は何時間になるんだろう……(ぼそ)

初演のスサオウはマイベスト俳優の古田氏なので、松岡昌宏くんと比べることはとても出来ません。そりゃもうルックス的にも体型的にも松岡くんのほうが断然カッコイイには違いないのだけど、台詞回しがね。あのフェロモン濃度の高い低音ボイスが耳に焼き付いてるだけに、どの台詞を聴いても脳内で古田さんの声に変換しちゃうんだな。イケナイとはわかっていながらも、脳内で聞こえる古田さんの声についグッと来てしまう私(←アホ)。あぁファン心理ってコワイ。いくらビデオとはいえ古田スサオウさえ観てなければ、松岡くんだって全然悪くないんだけどなぁ。

しかし、全然期待してなかった(ゴメン)タケハヤ役の佐藤仁美ちゃんやカゼヨミ役のジャニーズJr.生田斗真くんがかなり良かった。生田くん、よく観ると台詞の言い回しとかはやっぱり弱いんだけど、でも舞台映えする立ち姿と華のある表情がイイ。粟根さんが演じた初演の小賢しく小狡いカゼヨミとは違って、脳天気っぷりが可愛いカゼヨミになってました。

それにしても、白ワニのエリザベートを抱きしめて「最後のダンスは俺と踊るはずだったのに……シシィ……」なんて台詞を粟根さんに言わせるとは。一部のミュージカルファンが泣いて喜びますな……。



Date:2002.05.17.
▼EHHEライブ「ヘイ!ボブ」@北沢タウンホール。相変わらずバカバカしくもどこか可愛らしい、無邪気な子供たちのようなコント集。客演していた阿佐ヶ谷スパイダースの伊達くんが半ば壊れかけていて、痛々しくも可愛かった。でもまぁ、前回のほうがネタのクオリティは高かったかなぁ。



Date:2002.05.16.
▼海老扇旗揚げ公演「シルエット・ロマンス」@高円寺明石スタジオ。うーん。微妙……。脚本は割と病んでたりシュールだったりする部分もあるのだが、演出&照明が健全すぎて。もうちょっと、脚本を面白く見せるための台詞まわしや演出を考えたほうがいいような気がする。明石スタジオの客席で上演時間が2時間半というのもキツイし。もうちっとテンポ良くやって2時間にまとめて欲しい気もする。脚本のイニキZさん、可愛いんだけど衣装のセンスがなー。赤い着物に編タイツ&ブーツとか、白いタンクトップ&スカートに血しぶき付けて腕じゅうにためらい傷つけて眼帯とか……。いやこうゆうのが好き! という人の気持ちは解るし、その客層を狙ってやってるのなら大いに正しいのだけど。「暗黒系女子」のカテゴリーにすっぽりハマってしまう典型的なコスプレにちょっと恥ずかしくなってしまった。きっと椎名林檎とか好きで澁澤龍彦とか読んじゃったりするんだろうなぁ。まぁ旗揚げ公演としてはクオリティ的には高い部類に入ると思うし、映像や美術もがんばってるし。もうちょっと演出にひとひねりあれば面白くなっていくような気もする。役者さんの中では、ドラッグクイーン風の羽田謙治氏が印象的だった。途中からすっかり目が釘付けになってしまった……。



Date:2002.05.14.
▼北区つかこうへい劇団「徳光和夫の青春ー長嶋茂雄殺人事件」観劇。確か、プロデュース公演でなく、劇団としてのつか作品を見たのはこれが初めてなんじゃないかと思うのですが。ひとことで言うとシュールでナンセンスな熱血ホモ芝居でした。なんというか、作品そのものよりもむしろ、それを取り巻く周辺状況のほうが面白かったりしたのですが。今ドキの流行りでなく、「ひとむかし前の感覚で言うところの美少年」みたいな、つか氏の趣味嗜好を感じる若手の役者さんたち。そんな彼らがモギリから物販、客席の案内までを担当するロビー。男性客の比率の高い客席。そして「つか美学」を感じる、アツイ演出と台詞……。なんというかね、舞台と観客がお互いに作用して出来上がる空気に、「反転した宝塚」というか「マッチョ系スタジオライフ」というか、そういう何とも言えない濃厚すぎるほどの空気を感じたのですわ。胸元全開にはだけた白ワイシャツにハイウエストの黒パンツとサスペンダー、って、たぶん宝塚でいうところの燕尾服みたいなもんなんでしょうね。「このスタイルで踊ってこそつか芝居!」みたいな、有無を言わさぬ主張を感じました。やっぱり、「芝居で表現活動をしてなかったら、ただの変態か犯罪者になってたかも」みたいな人の作品は、もういかんともしがたい業がにじみでていて面白いです。この手の芝居はトゥーマッチであればあるほど良いのです。だって、オープニングがいきなり、「黒のビキニパンツ&ショートタンクトップで武富士CMのパクリ(当然ダンサーは全員男)」ですもの。もうその瞬間に脱力というか……たまりませんね。いや、面白かったですよ、茶化してるわけでなく、色んな意味で。



Date:2002.05.13.
▼五反田団「逃げろおんなの人」観劇。なんか色々深読みできなくもない芝居だったようなのだけど、ちょっと集中力がなくてぼんやり見てしまった。残念。今まで何作か見たときはワンシチュエーションで展開する話だったのだけど、今回は登場人物の設定や状況がいつのまにか変わっていたりするような内容で、ある意味シュール。まぁ、脱力系のだらだらした雰囲気はいつもどおりなのですが。もうちょっと元気な時に見ればよかったかも。残念……



Date:2002.05.09.
▼毛皮族「エロを乞う人」観劇。えんぺの一行レビューはキモチイイほどに賛否両論ですね。まぁ、その人の趣味によって評価はきっぱり別れると思うので無理もないかなとは思いますが。でも誰がなんといおうと私は好きです。もう江本さん、一生ついていきます! などと一瞬思ってしまったりして。今回、前半はいつもより猥雑さが薄れ、割とシンプルな話運びだったような気がしたのですが。一瞬の休憩を挟んで第二部に入ったあたりから、もうムヤミに楽しくなってしまいました。銃撃戦のシーンなんてもうほんと意味もなく気持ちよくなってしまったり。相変わらず段取り悪かったり舞台美術も壊れやすかったり、はちゃめちゃな部分も多いのですが。でも、「できることをできる範囲で手堅くまとめる」ようなおとなしい芝居でなく、「やれるかやれないかなんて関係なく、とにかくコレがやりたいからヤルのだ!」という作者の強い主張を感じる舞台なので、完成度とは無関係にその姿勢が好きなのです。まだ今はスタッフワークが江本さんの才能に追いついてない感がありますが。このへんは今後の課題なのでしょう。役者についても、今までは主宰の江本純子さんと町田マリー嬢の個性だけが目立っていて(個人的には柿丸さんも大好きなのだが)、それ以外の役者の印象はいまひとつ薄かったのですが。今回でようやく全員の顔と名前が一致してきました。男優陣もよくなってきたし。今後が楽しみです。

エロか否かという意味では、ちょっとターゲットの狭いエロなのかも。グラビアクイーンやモデル体型の、非日常的な体が好きな人にはあまりオススメしないのですが。小柄で薄く脂肪の付いた体の「どこにでもいる女の子」による日常的な裸(銭湯的裸体)にエロを感じる人には、そりゃもうたまらないんじゃないかと。そういう体型の子たちがフツーの白いパンツ一枚でふらふらしたり、片チチをポロリとさせたりというのは、なんというか「ベージュの下着的エロ」なんですな。えんぺで「こんなのはエロじゃない」という人は、この手のエロには興味のない方なのでしょうね。いやまぁエロに対する距離は人それぞれなのでそりゃもう自由なんですが。

それにしても。舞台の前に張り出していた半円形の通路、あれはやはり宝塚の銀橋を意識してるのでしょうか。「1部が芝居で2部はレビューになるんだろうか」などという期待を一瞬抱いてしまったのですが。



Date:2002.05.08.
▼ONEOR8「garden」観劇。ガソリンスタンド(?)を舞台に、アルバイトやその周辺の人々のささやかな悲喜こもごもを描いたワンシチュエーションもの。きっちりと稽古されていて良くできてます。そういう意味では翌日観た毛皮族とはまるで対極。そこがやや物足りなく思わないでもないのですが。オオゲサでなくうまく感情の機微を表現したり、余韻を残したり。同世代の劇団の中ではかなりの完成度の高さだと思われます。まだ若いというのに、この器用さは一体……。



Date:2002.05.06.
▼シティボーイズ「パパ・センプリチータ」観劇。ここ数作、あまりにユルユルのだらしない公演を観てきてしまったので、「芸能人のお遊戯会みにきてるんじゃないんだ!」と激怒したことも何度かありましたが、今回は満足行く無いようでした。面白かったなぁ。大竹まこと&犬山犬子によるシュールな大人の恋と、それを小説家として書いてる斉木しげる、というネタが一番面白かったような。中野裕之氏の映像はまぁ普通でしたが、卓球の音楽は「あぁ卓球っぽいなぁ」という感じでした。

▼パルコ劇場「おやすみの前に」観劇。掲示板にも書きましたが、もう蔵之介さんファンにはたまらない内容。ピスタチオ時代からのファンである私にとっては、感涙モノの内容でした。「あぁ久しぶりに蔵さんらしい蔵さんを観た!」なんて思ったりして。脚本そのものは予想通りの展開を見せるベタな内容だったし、後半、多少シリアス気味な展開になってくるころからテンポが落ちてダレてしまうのですが。でも中盤までの「蔵さん七変化」だけで観る価値は充分にある内容だったのではないかと。「ものすごい筋力じゃ〜〜!」と舞台をものすごいイキオイで駆け抜けていく蔵さんには本気で笑いました。魔法のせいで殿様言葉になってるあたりなんて、「Believe」の時の明智光秀役を思い出してしまったり。「関西弁の若旦那風」なんて、それはもしかして地のキャラ? 思いっきりアテ書きというか、蔵さんの引き出しをうまく使ったキャラ設定になっていたような気がします。ああ、満足満足。



Date:2002.05.05.
▼新宿コマ劇場「新・演歌の花道」観劇。あまりにベタベタな展開に軽く思考停止状態。いやもう凄いですよホント。感想は後日。



Date:2002.05.03.
▼明治座「居残り佐平治」観劇。明治座の商業演劇スタイルに風穴をあけるべく企画された公演だとは思うのだけど。うーん、それでも客層は結局明治座の客層。となりのおばちゃんが「やっぱり歌がないとツライわねー」と話していたけれど。3時間半(休憩はウチ30分1回)の上演時間で、本多劇場サイズの小エピソードがみっしりつまった芝居をやられたら、それはさすがに疲れます。このハコでこの上演時間なら、もうちょっと大味なストーリー展開であってほしい……と思うのは間違いなんでしょうか。風間杜夫と平田満の共演をウリにするのであれば、もうちょっと二人のからみが見たい気もするし。一応「蒲田行進曲」を意識したと思われる階段落ちのパロディがあったりもするのだけど、客席の反応は薄かったり(解った人が少なかったのかなぁ)。



Date:2002.05.02.
▼ゴキブリコンビナート「粘膜ひくひくゲルディスコ2」観劇。初日だけに、セットがうまく動かなくて芝居がしばらく中断するというアクシデントがあったり、おそらく「ここの段取りは本当はちょっと違ったんじゃないかな」と思われるようなシーンが終盤にあったりと、いまひとつ完成度低い感じ。そのかわり、ハラハラするような緊張感は充分に味わえましたが。ゴキコンは全開の「ちょっぴりスパイシー」があまりに傑作すぎたがゆえに、今回はどうしても物足りないです。初演であまりにインパクトの強かった「♪ゲールディスコー(げるげるげる) ゲールディスコー(げるげるげる)」の曲も聴けなかったし(楽日に見た友人によるとワンフレーズコレがあったそうだけど、初日は気付かなかった……)。ちょっと物足りない印象でした。



Date:2002.05.01.
▼「フォーティンブラス」観劇。隣の席のふたり連れ、中盤の休憩で帰ってました。まぁ気持ちは解ります、私も増沢望さんがでてさえいなければ帰っていたかも。基本的にハムレットが死んでからの後日談を描いたパロディ、という感じの話なのですが。「ローゼンクランツとギルテンスターンは死んだ」とか「恋に落ちたシェイクスピア」なんかはシェイクスピアのパロディとして良くできた作品で、正直そのくらいの期待度でいたのですが。今回はちょっと……。冒頭、「ハムレット」の戯曲を20分くらいのダイジェストにして複数のハムレットがセリフを読み上げるのですが、これがまったくのムダ。正直、あんなヘタなセリフまわしのハムレットじゃ見てられません。あんなんじゃハムレットの元ネタを理解するのも苦しいし、もうばっさりカットしてくれたほうが良かったんじゃないかと……。

お目当ての増沢さんやベテランの役者陣はまぁ良かったので辛うじて最後まで見ましたが、何人かの役者さんがあまりにもあんまりで。ちょっといかがなものかと……。そういえば、主演のフォーティンブラスは衣装変えが多くて、まるで商業演劇の座長公演でしたな。佐野瑞樹くん、ライナス役の時はすごく良かったけど、今回はちょっとイメージと違うというか……。増沢さん演じるホレイショーのいかにも新劇的な演技に対して、もっと軽薄な「今時の若者感」が出れば良かったのだけど。別にヘタというワケではないのだけど、もっと小器用な演技のできる役者さんのほうが良かったんじゃないかと思ったりしました。