ウラPlay News  〜言いたい放題観劇雑記帳〜
このページはオイラの個人的な覚え書きであって某情報誌とは一切関係ありません。また芝居の感想についてはその日の体調や個人的感情によって著しく左右されております。間違っても劇評なんて高尚なモノを書いてるつもりは毛頭ございませんのでご了承下さい。

*ほぼ敬称略*


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Elisabeth

もっと昔のヤツ
reviews

Date:2003.01.31.
▼新国立劇場演劇「ピルグリム」@中劇場。……うーん。なんというか、なんの感情も起きなかった。面白いともつまらないとも、なんとも……なんとなく傍観しているうちに2時間強がすぎてしまった感じ。なんだか鴻上さんの演出に対して不感症になっている気がする。それは“鴻上演出”をマネした劇団を山ほど観てきたせいばかりじゃないと思うんだけど。なんか、インターネットの罪みたいなものを今更語られても……というか、アレはセルフパロディとしてのギャグと受け取るべきなんだろうか? もうそのへんの距離感も掴めないや……。

新国の今シーズンのテーマ“シリーズ「現代へ、日本の劇」”の一環として上演するなら、もういっそ普遍性なんか狙って現代の設定に書き直すより、80年代の風俗をそのまんま残して上演したほうが、“80年代に対して客観的な距離を置いた芝居”として、初演とは別のテーマを見いだせるんじゃないかなぁと思ったりした。「伝言ダイヤル」を「出会い系サイト」に書き換えたからって現代を描くことになるんだろうか? それよりは「伝言ダイヤル」が象徴する80年代を現代から写す演出にしたほうがいいんじゃないのかな? なんて勝手なことを考えたりした。


Date:2003.01.29.
▼シベリア少女鉄道「遙か遠く同じ空の下で君に贈る声援」@王子小劇場。「耳をすませば」のようなサプライズはなく、「デジャヴ」のような強引なチカラワザもないのだけど、今回はネタがバレた上でどれだけ楽しませることができるかという課題に挑んだような感じだった。やっぱり去年の「耳を〜」のサプライズがあまりに偉大だったために、アレを期待していると物足りないのかも。でも、私は馬券(当日パンフ)を握りしめてかなり楽しみました。「フロムAを買っていらっしゃいませ」とかの台詞には相当笑ったし。しばらく同僚といっしょに思いだし笑いしてたし。観客の期待も相当肥大してると思うのだけど、コレだけ楽しませてくれる土屋氏は立派。これからも期待しています。役者さんの演技も前にくらべたらずいぶん良くなってきてるし、前半部分もそれなりに観られるようになって来てるけど。あの土屋氏のアイデアを完璧に生かすために、はやく脚本のレベルに追いついて欲しい気はする。


Date:2003.01.28.
▼「ジキル&ハイド」@日生劇場。初演の初日に観て以来、2回目の観劇。当たり前だけどずいぶんスムーズな舞台運びになった印象。でもやっぱりあの装置がガラガラと音を立てて移動するのは改善されてないんだなぁ。……もうちょっとなんとかならないものか。大幅な変更点はないのかな、あまり全体的な感想は初演と変わらない。「マシになった」という感じ。楽曲は好きだけど、舞台としてはあまりハマるポイントがない……。エリザベートを観た後だから仕方ないのか……。

主演の鹿賀さん、前に観たときは体調が悪いとかで口パクだったが、今回はちゃんと歌ってた模様。おかげで迫力はあった。でも、歌は上手いんだけど、感情があんまりこもってるように聞こえないんだよなぁ……と思うのは私だけか。マルシアさんは相変わらずモノスゴい歌唱力。聴かせるなぁ。知念理奈ちゃんは、ミュージカル役者としてはまだ歌声に深みがなくちょっと物足りない気もするけど、想像していたよりは良かった。去年の茂森あゆみ嬢よりは華もある気がする。ただ鹿賀さんの婚約者役ということを考えると、もうちょっと年上(20代後半から30歳くらい)の女優さんのほうがバランスがいいんじゃないかという気もする……。なんか、ちょっと犯罪っぽいんだよなぁ……。鹿賀さんにひとくちで食べられちゃいそうで……。

池田成志さんは(正直ちょっと大丈夫なのかと不安だったけど)意外にちゃんと舞台に染まってた気がする。まぁ新感線に出てる時のキャラを知ってると、気のせいか「お仕事してます」状態に見えなくもなかったけど。しかしたぶん演出家の指示だろうとは思うけど、親友を殺すか殺さないかという時に微動だにせず銃を構えてポーズを取るってのはどうなんだろう。そんなせっぱ詰まった状況だったら人は手や銃口を震わせるとかするんじゃないかと思うんだけど……。あそこまで動かない演技ってのはやっぱり主役を目立たせるための演出なんだろうなぁ、きっと……。


Date:2003.01.26.
▼浅草花形歌舞伎@浅草公会堂、最終日の昼の部。チケットを忘れてしまって入り口で呆然としてしまったけど、たまたま去年とほぼ同じ席番だったのを覚えていたので「3階最前列のこのへんなんですけど」と受付で券を再発行してもらえた。ありがとう松竹さん! 客席は補助席も出る盛況ぶりでびっくり。去年は空席も多かったのに……やっぱりコレは獅童さん効果なのか。

七之助さんと獅童さんのご挨拶の後、1本目は「車引」。勘太郎さんの梅王丸が迫力あって良かった。インタビューで声が持つか心配、と言っていたけれど、ちゃんとイイ声がでてた気がする。後半、てっきり今月は歌舞伎座にいると思っていた亀蔵さんがでてきてびっくりした。筋書きで確認したところ、昼は浅草に出演して、夜の「助六」だけ歌舞伎座に出てるみたい。働くなぁ。二本目の「奴道成寺」は七之助さん。歌舞伎座で玉三郎さんの「娘道成寺」を観た後だと、そりゃまぁレベルは全然違うんだけど(しかも奴のほうはそもそもパロディだし)。でもまぁまだ19歳なんだよなぁ、と思うと、あれだけ手数の多い舞踊をよくもまぁしっかりこなしてると感心してしまう。

三本目の「義経千本桜 川連法眼館」は獅童さんの狐忠信。中村座の試演会で観た時は、手順通りにやるのが精一杯という雰囲気で感情を表現するどころの話ではなく、かなりいっぱいいっぱいなのが観客にも解ったくらいだったんだけど(とはいえ試演会なので、それはそれで感動的な光景ではあった)。その時に比べれば、今回はずいぶん余裕がでた感じだった。ちゃんと狐忠信の感情が伝わってくる感じだったし。ベテラン役者さんがやる忠信にくらべたらまだ満足行く内容ではないのだけど、その上達ぶりを観ていたら「ずいぶん稽古したんだろうなぁ」と思ってちょっと感動してしまった。カーテンコールで拍手が鳴りやまず、花道から登場した獅童さんは、ちょっと泣いているようだった。あの試演会の時もずいぶん苦労してたってことは勘九郎さんや福助さんの涙をみれば解ったし、それから一年以上たって色々と状況の変化もあって、テレビや雑誌でも注目されるようになって、浅草歌舞伎とはいえ主役で舞台に立てて、無事千秋楽を迎えて……なんてことを思い出したら、思わずもらい泣きしそうになった。静御前の格好のままの勘太郎さんと獅童さんが抱き合ってるのもちょっと感動的だったし。またいずれ獅童さんが狐忠信を演じる機会があれば、可能な限り見に来ようと思ってしまった。


Date:2003.01.25.
▼宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場。なんかもう……大満足。堪能。東宝エリザにあれだけ爆笑していた私が、はっきり言って素直にのめり込んで観てました。もうツッコミどころも(時々あるけど)忘れて、春野トートの格好良さに見とれてました。普段は感想とかうっすら頭の片隅で考えながら観てるもんだけど、もうそれすら忘れて。常時半笑いで口元ゆるんだまま舞台を眺めておりました……。私の中では今まで観た宝塚作品の中の最高傑作(しかもダントツで)です。思わずオークションで競り落としてもう一回チケット取ってしまったさ……というわけで細かい感想はまた後日に。


Date:2003.01.24.
▼「さぶ」@新橋演舞場。演出(特に音楽の使い方)にちょっと苦笑するシーンはあったものの、まぁまぁ面白かった。原作を読んでると、人足寄場のシーンをばっさりカットするのは思い切った脚色だと思ったけど、まぁ演舞場で芝居にするのなら確かにコレはアリなのかも。おかげですっきりとまとまった芝居になっていた。江守徹&波乃久里子のベテランコンビが要のシーンを引き締めていて、染五郎さんと3人のシーンではかなりイイ緊張感のある空気が作れてたんじゃないかと思う。江守さんの貫禄に負けない染五郎さんの静かな気迫もさすが。さぶ役の萩原聖人さんも(ただトロいというよりは、かなり頭が足りない感じの役作りだけど)好演。「ピッチフォークディズニー」なんかとはまた違った感じの役作りをしていて、「頭のちょっと足りない役」についてこれだけ引き出しがあるのはエライと思った。まだ他の雰囲気でも役が作れそうだもんなぁ。おのぶ役の雛形あきこ嬢は舞台で演技をしているところを見たことがなかったので正直どうかと思っていたのだけど、意外に(といったら失礼だけど)いい演技をしていた。見直してしまった。おすえ役の寺島しのぶさんは……いや、演技自体は別に悪くないんだけど。どうにもこうにも賢い雰囲気が滲み出てしまって、恋に血迷って過ちを犯すようなバカな娘には見えないだけに……栄二を陥れたのにあざとい理由があったように見えなくもないのが、なんだかなぁ、といった感じだった。もともと原作でも「犯人はおすえだった」というのが気に入らない展開なので、寺島しのぶさんのせいじゃないんだけど、この役、キライなんだよなぁぁ。

暗転中に緞帳の前で小芝居をして間を持たせるのはいいんだけど、なんだか意味ありげなわりに本編とまったく関係ない通行人なのはどうなんだろう。もっとうまく芝居の進行と絡ませた小芝居をすればいいのに……と思ってしまった。無駄な暗転を作らないのはいいんだけど。あと、音楽がもうすべて台無し。メロディはともかくやっすいシンセのアレンジの曲で雰囲気が台無しです。そうかと思えば一番感情をみせなきゃいけないシーンでモノスゴいフラメンコが……いや、まぁ、意図するところは解るんだけど、あまりに雰囲気にあってなくて。周りのおばちゃんたちも笑ってました。
Date:2003.01.21.
▼花組芝居「百鬼夜行抄」@博品館劇場。原作の今市子さんの漫画は全巻揃えてる程度にファンなので(というか尾白と尾黒の海洋堂謹製フィギュア欲しさに画集まで買いました)、そりゃもう“コワイ物見たさ”以外の何ものでもない心境で劇場へ。花組が舞台化するという情報が流れた時点で「誰が律やるんだよ! っていうか司は!」とか「尾白と尾黒はどうするんだよ!」「……青嵐は加納さんが?」などと掲示板でぼやいてましたが、いやはや……。

まぁ、全体的な感想で言うと、原作の持つ「日本的な不気味さを含んだ叙情的で繊細な空気感」はカケラもなく、ベッタベタなファミリー喜劇の仕上がり。“妖怪版サザエさん”というコンセプトだということで、まぁコレはコレで開き直っていていいんじゃないかと。ただ個人的には内輪ウケの楽屋オチ的なネタが所々に観られたのがちょっと不満。普段の公演なら別に構わないのだけど、こういう漫画原作モノをやるときは当然、花組芝居は初見というお客さんも多いのだろうし、そういう動員も狙っているんだろうから……あまり内輪ネタとか初めてのお客さんが入り込めないネタはどうかなぁ、なんて思ってしまった。

律役は意外にも研修生の新人さん。原作よりちょっと落ち着きがない感じだけど、妖怪(劇団の先輩)たちに翻弄される姿が可愛い。いじめられキャラとしてはイイのでは。青嵐、尾白、尾黒の妖怪たちは、いちおう妖怪っぽい扮装。コレはコレで芝居としてはウマい演出だったんじゃないかな。このへんまでは予想以上にうまく舞台化されてる感じだった。問題は……掲示板でも話題になったけど、やっぱ司ちゃんでしょう。原作では多少暗いとはいえいちおう美人なんだから……当社比(?)4倍くらいの体積にふくれあがった司ちゃんは正直、観たくないです。いや、ネタとしては面白いんだけどさぁ……原作ファンとしてはやっぱりちょっと引く。そういえば、どうでもいい役だったのに一番原作に似ていたのが覚おじさん……だったような気が……。
Date:2003.01.18.
▼男子はだまってなさいよ(2)@駅前劇場。うーん、つまらなくはないのだけど、前作のほうが面白かった気がする。ところどころ小ネタにクスリとするものの、あまりツボに入るネタがない。猫ホテの池田鉄洋さんがいなくなったことで役者の濃度が下がったからだろうか? 久々に小劇場ナンセンスで小村裕次郎さんが観られたのはうれしかったけど。それにしても作・演出の細川徹氏の独特の佇まいは絶品だ。やる気のなーい感じがたまらなくおかしい。

▼シベリア超特急4(水野晴郎演出)@シアターアプル。シアターアプルなのに全席自由当日整理券、しかも受付の対応の悪さという時点でちょっと立腹気味の私と同僚。「アプルで自由席にすんじゃねぇよ!」「アプルで芝居やるってことがどういうことが解ってんのか!」「ちゃんと整理券窓口わかりやすく案内しろよ!」「しかもこんな対応の悪さで6000円もとりやがって!」などと開演前にブー垂れる私たち。まぁそんな制作の良さをあの映画に求めるのが無理なのか。そうだよな。舞台のほうは今までの映画をダイジェストで紹介し名場面(というかシベ超のお約束)を披露。そうか、シベ超シリーズって反戦映画だったのか。ということに今更気づく。さて本編。三田佳子や宇津井健を一日限りの舞台に出すって無理じゃないのかと思っていたが、案の定ゲスト扱いで、水野晴郎とちょっとトークをしただけでひっこんでしまった。

それにしてもひっどい舞台(吐き捨て)。いや、笑ったけどね。肝心の謎解きのあたりから段々芝居がガタガタになってきて、セリフはかぶりまくり、あるいはトバしまくり。しかも後ろから3列目くらいの位置に座っていた私の処までプロンプの声が丸聞こえ。しかも、プロンプついてるのにそのセリフが言えなかったり、あるいは2〜3人で同時にそのセリフを言ってしまったり(!)。そりゃもう、普段舞台を観てる人間からすると想像もつかないようなヒドイ芝居が展開していく。ナイロン100℃の下北ビートニクスや空飛ぶ雲の上団五郎一座でやってた「どんどんメタメタになっていく劇中劇」みたいなイキオイで芝居がダメになっていくから、果たして本当にラストを迎えることができるのかと途中本気でスリリングな瞬間があった。そういう意味ではかなり貴重なモノを観られたと思うけれど、本当にヒドイ舞台だった。

ちなみにシベ超シリーズは6までやるつもりらしい。本気なのか……
Date:2003.01.16.
▼東京バレエ団「ベジャール・ガラ」@東京文化会館。これはもうあの「ボレロ」を観たくて行った公演。一番安い席で観てたのだけど、5階のサイド席の後列ってもう全然見えないじゃん! 斜め前の客が前のめりで観てたらもうアウトだ。ムカついたので「ボレロ」だけは勝手に4階正面のガラ空きの席に移動して観てしまった。まぁそんなこんなで「ギリシャの踊り」や「ドン・ジョバンニ」はほとんど印象に残ってないが「ボレロ」はやはり名作だと思った。いままで上海太郎舞踏公司や古田新太氏なんかのパロディを死ぬほど観てきたので「絶対笑うだろうな」と思っていたのだけど(そして実際ところどころ吹き出しそうになったのだけど)、でもラストは真剣に感動してしまうくらいに、インパクトのある作品だった。ラヴェルの音楽の力もあるのだろうけれど、少しずつ高揚していく感じやラストのカタルシスはさすが。今更ながらドンのボレロをビデオで観てみようかと思いました。


Date:2003.01.15.
▼四季「クレイジーフォーユー」@四季劇場秋。この演目は初見。作品そのものはすごく良くできてるし、いかにも「ミュージカルコメディでございっ」と開き直って作ったような脳天気さが楽しい。「ミュージカル・コメディのお約束」をワザとやってる節が見受けられた。ただ、メインキャストにいまひとつ華がなく感情移入しかねるのがなぁ。華というより愛嬌かな。ボビーもポリーも別に悪くないんだけど、もう少し愛嬌があればふたりに感情移入できるんだがなぁ、なんて思ったりした。それからアンサンブルキャストがいまひとついただけなかった。いや、ひとりひとりは別に悪くないんだろうけど、まだ開幕して間もないせいか、振りが全然揃ってないのだ。四季のいいところって「一糸乱れぬ軍隊のようなアンサンブル」ではなかっただろうかと思ってしまった。前半最後の見せ場「アイガットリズム」なんて、あれがキッチリそろっていればもうホントに楽しいダンスシーンなのに、どうもツメが甘くバラけてる感じがして、今ひとつ乗りきれなかった。まぁ、今いいキャストはみんなマンマ・ミーアに駆り出されてるんだろうけど。

しかしこの作品もレミゼのパロディやってたのか……レミゼ以降のミュージカルはすべてアレのパロディをやらないと気が済まないのかとすら思ってしまう……


Date:2003.01.13.
▼歌舞伎座寿初春歌舞伎。まず昼の部、一本目は「阿国」。福助さん、芝のぶちゃん、菊之助が美しい。「歌舞伎四百年」の一発目を飾るという理由で阿国なんだろうな。まぁそれなりに華やかで幻想的な舞踊劇だった気が。ま、この後大物が続くからこれくらいのヌルさがちょうどいいのかも。二本目は三津五郎さんの「矢の根」。これはもう隈取りと衣装の色彩的な美しさに尽きるんだろうなぁ。三本目「京鹿子娘道成寺」はもうもうもう! 玉三郎さんの美しいことったら!!! 引き抜きで衣装が次々と替わるし、玉さまの舞踊に目が釘付け。もう何をやってもキレイなんだもの。ああ、次にこの演目を玉さまで観るときは絶対に一等席を取ろうと心に決めました。そして舞台写真を思わず買ってしまいました。基本的に舞踊って退屈なのであんまり好きではないのだけど、やっぱり玉三郎さんだけは別だ。美しすぎる! 四本目「弁天娘女男白浪」。弁天小僧の菊五郎さんは、正体がバレてからは面白くていいのだけど、最初がどうにも「嫁入り前の美少女」には見えなくて……遠目に見たって年増のおばちゃん(失礼)。もう少し菊五郎さんが若い時に観たかったなぁと思った。まぁ菊五郎、幸四郎、團十郎なんかが並ぶ光景はなかなか壮観だったし、初めて聞く名セリフの数々も楽しかったのだけどね。

▼さて夜の部。「菅原伝授手習鑑 寺子屋」、コレ観るのは2回目か3回目だったような気がするけど、誰がやろうがどうにもこうにもこの話は好きになれない。時代背景も価値観も今とは違うのはよく解ってるんだけど、それでも源蔵が小太郎を殺しちゃうのが納得行かないのよ。松王丸が身替わりにと息子を差し出すのはまだイイ。でもそれを知らないはずの源蔵が、「正義」やら「忠義」の名の下に、勝手にヨソ様の子供を殺してしまうのがどーにもこーにも納得できないんだよね。なので、名作といわれようがこの話はどうも苦手です。二番目は芝翫さんの「保名」。このへんまで来ると疲れてきてやや集中力が……。なんか哀愁漂う舞踊劇だった気がするけど。最後の「助六」。正月にテレビの歌舞伎座中継で観ていたのでまぁだいたい想像通りではあったけど。助六の團十郎さんより新兵衛の菊五郎さんがいいな、すっとぼけてて、可愛い。まぁ話自体は結構退屈ではあるんだけど、派手な色彩の舞台装置や、ごっそり出てくる花魁たちのド派手な衣装など、見た目に美しくて楽しい。正月らしい華やかな演目だった。
Date:2003.01.09.
▼ラーメンズ「ATOM」@シアターサンモール。コントというよりはオムニバスの二人芝居を観てる感じ。近未来な設定のネタもあり、なんだか星新一のショートショートの雰囲気を思い出した。いつもよりひとネタが長くじっくり見せる感じなので、お笑いライブというよりは“演劇”に近い感じかも。最初の「人間ができてると言い張る人(片)&謙虚な人(小)」のネタはいまひとつピンと来なかったが、二番目の落語家ネタは面白かった。落語のお約束を逆手に取り、「お前ひとりじゃん」「これ扇子じゃん」などのツッコミが入る。しまいにはどこからどこまでがお約束なのかがわからなくなり、観客を混乱させるという感じ。面白かった。三番目、冷凍保存かなにかしていたのか、数十年ぶりに目覚めた父親(片)と息子(小)の会話。昔の「未来予想図」と現在が違っているコトに対して身勝手に憤慨する父。携帯電話に喜ぶものの、リニアモーターカーがないのに落胆、みたいな……。四番目は前にも観た「♪ギリギリジンジン ギリジンジン」。ヒザを抱えてうつむく息子(小)に向かって一人でずーっと話し続ける父親(片)のシリーズ。もうあの歌が出てくるだけでおかしいんですけど……。ひたすら片桐氏のキャラクターを堪能。五番目はちょっとミステリー短編風の物語。田舎の体育館でかつての同級生が久々の再開。都会暮らしと田舎暮らしのふたりの価値観の違い?みたいな話かと思っていたら、話はなんだか違う方向へ……これはネタバレすると面白くないから、ここに書くのはやめときましょうか。20分くらいあったのかな? 結構長いネタで、先は読めるなりにメリハリの効いた面白い内容でした。アイデアもそうだけど、緩急のつけかたも見事。そして最後のネタは一転してほのぼのムード。勘違いの多い漫画っぽいキャラクター(片)と、彼に優しく構ってあげる青年(小)の日常会話。ある意味癒し系コント。構成的にもネタ的にも(最初の一本目はいまひとつだったけど)全体的にクオリティの高いライブだった気が。「椿」以来久々にこれはビデオが出たら買おうと思わせる内容だった。満足。


Date:2003.01.07.
▼猫のホテル「起きてるものはいないのか!」@ザ・スズナリ。笑い所もあるにはあるものの、基本的には大真面目に「ジーザス・クライスト・スーパースター」をやってる感じ。キリスト教や聖書のエピソードに興味がない人にとってはピンとこない話のような気もする。「ジーザス〜」みたいな舞台をやりたかったんだろうなぁとは思うものの、歌やダンスの使い方もちょっと中途半端な気が。パロディにするでもなく既製曲をただ歌って踊るだけでは、どう楽しんでいいのか解りかねるしなぁ。うーん。ちょっと今までの猫ホテっぽくない内容だけなぁ。これはきっぱり好みが別れそう。


Date:2003.01.03.
▼猫のホテル「新春! 座長祭り」@ザ・スズナリ。やや内輪ウケ的要素はあるものの、小劇場ファンには楽しい公演。芝居あり歌謡ショーあり大喜利ありのバラエティショー的内容。役者も遊んでる感が伝わってきて、結構楽しかった。

▼グループ魂「港カヲル芸能生活5・6周年記念『ぼくの前世はヒットラー』」@赤坂BLITZ。なんかもうすっかり「バンド」のライブになってしまったなぁ。演奏も前にくらべるとずいぶん上手くなったような気がするし。なんだか、ON AIR WESTでバーバレラとかやってた頃を思い出してしまったりした。あの頃はまだバンドは冗談でやってたような雰囲気だったんだけどなぁ。

オープニングはとびだせボーイズのプチコント。やがてメンバーがステージに登場、運ばれてきた酒樽から港カヲル登場。「就職しやがれ!」とかRun魂Runのナンバーを披露。客席では御輿で担がれた港カヲルがいったりきたり。曲の合間にお約束のコント。「宗兄弟の××、死んだね」「……死んでねえ! 死んでねえし××なんていねぇ!」みたいないつものヤツ。ああ、楽しいなぁ。このお約束が好き! 途中でゲスト登場。最初は新感線の右近健一氏。キラークイーン666のシンナーの曲を披露。それからレ・ワダエミ登場。どこかで聞き覚えのある「開国してくださいよ〜」とか、Flashファイルでおなじみのバスト占いのうたとか。なんだか奇妙な「CAN YOU CELEBRATE」とか。ライブのイキオイは一瞬衰えたもののまったりと楽しいひととき。それから学ラン・セーラー服での学校コント。「吐き気がするほどロマンチックだぜ」みたいなセリフが多発するコントをやっていたと思ったら、なんと本物の遠藤ミチロウ登場! スターリンの「ロマンチスト」(だっけ?)を熱唱。そこへ港カヲルこと皆川猿時氏の本物の両親登場。猿時&母を下手において、ミチロウ氏は「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」を熱唱。なんともいえない空気が漂う……

「竹内力」のビデオクリップが流れる15分の休憩。ロビーでは振る舞い酒を配っていたようだけど、人が多すぎて並ぶのを断念。「池袋ウエストゲートパーク」のシナリオ本を買って戻る。さて休憩後、タレントのベッキーさんが登場して、とびだせボーイズのメンバーがチアリーダーコント。結構ツッコミのキレが良くて驚いた。ベッキーさんコント向きかも。新曲(?)などをやったあと、さらにナンバーガールの向井秀徳氏登場。「あの歌の故郷をたずねて」をコントで再現。ほぼCDのまんまかも。それからまた何曲かやって、アンコール。「笑点」に出たときのネタを披露。何曲かやって盛り上がり、幕。ラストは港カヲルがだれだれの挨拶、御輿に担がれて去っていく……という内容でした。これも約3時間半立ちっぱなしは疲れたけど、楽しかったなぁ。やっぱりグル魂ファンにはライブは嬉しいっす。


Date:2003.01.02.
▼宝塚雪組「春麗の淡き光に/Joyful!」@宝塚大劇場。うーん、地味。ちょっといまひとつかなぁ。コマ劇場の商業演劇なんかに比べるときっちり揃った群舞は観ていて楽しいけれど。「春麗の淡き光に」は特に、オープニング以外は少人数の地味なシーンが多い。朱天童子異聞というけれど、もともと元ネタをよく知らないから面白さがわかりにくいというのもあるんだろうけれど。異聞というからには、これから見に行く人は軽く元ネタを頭に入れておくといいのかも。まぁ、個人的には和モノよりもやはりゴージャスな欧風コスプレのほうが好きなので、ちょっと点が辛いかも。和モノみるなら歌舞伎のほうが楽しいのだもの。ショーもちょっといまひとつかなぁ。うーん、東京のエリザに期待するか。